第345章

 十八億という巨額の資金が、すべて闇市場へ流出した。それが何を意味するのか。

 答えは単純だ。本来その金を手にする資格のない人間たちが、その大半を懐に入れたということだ。

 その一方で、真に救いを求めている者たちは、ただ指をくわえて見ていることしかできない。喉から手が出るほど欲していた救命のための金は、一銭たりとも彼らの手には届かないのだ。

「すぐにそいつを特定しろ。手段は選ぶな」

 望月琛は表情を強張らせ、大谷森も一刻の猶予もないと悟り、無言で頷いた。

「望月社長、ご安心ください。言われるまでもなく、徹底的に洗わせます」

 だが、大谷森がその正体を突き止めるよりも早く、ネット上...

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